株式会社セガ
自分たちの作ったゲームで世界中のユーザーがつながる、
魅力溢れる仕事です。
海外にも多くのファンを持つ、日本を代表するゲーム会社のひとつセガ。コンシューマーからオンラインまで、様々な形でユーザーに感動体験を提供する。同社の代表作『PSO2ニュージェネシス』(以下「PSO2」)に関わるプランナー、プログラマー、デザイナーに、仕事の取り組みについて教えていただきました。
株式会社セガ
第3事業部 オンライン研究開発企画1部 第6企画セクション
岩橋 左侑氏
入社16年目。プログラマーからプランナーへ転向後、企画リーダーなどを経て、新コンテンツのアイデアを生み出すパートディレクターを担当。
株式会社セガ
第3事業部 オンライン研究開発デザイン1部 第8デザインセクション
小野 文子氏
入社6年目。入社後は「龍が如く」チームに所属し、現在は「PSO2」のアートワークチームに所属しで武器や衣装といったデザインを担当。
株式会社セガ
第3事業部 オンライン研究開発プログラム1部 第3プログラムセクション
高橋 陸氏
入社5年目。「PSO2」のアクション担当を3年経験。現在はシステム班のプログラマーでありながら、現在もコンテンツ制作に関っている。
楽しみながら、やることはやる!ゲーム作りに集中できる雰囲気です
貴社の社風・雰囲気を教えてください。
自由さと真面目さが調和した雰囲気です。業務をしっかりと遂行しながらも、ゲームを作る自分たちだからこそ楽しむところは楽しむ。メリハリのある社風だと思います。
確かに、楽しむシーンではとことん楽しんでいますね。例えば、「PSO2」は2カ月に1回程度アップデートを行うのですが、そのたびにチーム全員が参加して新しい機能や新コンテンツを試すプレイ会を実施しています。そこでは、立場に関係なくみんなで意見を出し合っていることもあり、普段から誰とでも話しやすく風通しがいい職場だと思います。
そう思います。かつては岩橋さんがプログラマーからプランナーへ、私自身もアクションパートからシステムパートへ担当パートの転換をしましたが、個々の要望をしっかりと聞いてくれます。それと自分がしたいことがあれば勉強する機会を与えてくれる、とても恵まれた環境です。
作品を作る上で常に意識していることや、心構えは何かありますか?
それぞれの業務ごとに、毎回新たな挑戦をするよう心がけています。
操作性や仕掛けなどを考えるときには、ユーザーにいかに楽しんでもらえるかを意識しながら仕様書や企画を検討しています。
“自分が作るものが一番面白い”と思えるよう、日々取り組んでいます。
ゲーム制作に生かせる習慣はありますか?
世の中で流行しているものや面白いと言われているものを実際に体験し、なぜ流行っているのか、なぜ面白いかを自分なりに分析することです。日頃から分析するクセをつけておくことで、自分の考える企画の説得力を高められるようになると思います。
プレイヤーアクションに活かすために、歩くときの歩幅や走るときの目線など、普段は気にも留めないような動きを意識的に確認するようにしています。
もはや習慣というよりちょっとしたクセですよね(笑)。面白い素材やシルエットの服をみかけたらコスチュームデザインに活かせるかも…と観察したり、工業製品を眺めて武器のデザインのイメージを膨らませたりしています。
不得意な作業をするときの、モチベーション維持の方法はありますか?
苦手な作業をする際は、ある程度目に見える形にまとめて、メンバーや先輩にアドバイスを貰うようにしています。新鮮な視点を知るとモチベーションも上がりますし、ゴールにたどり着くのが早くなりました。
タスクをリスト化して終えたら×で消していきます。難易度の高い仕事はミッションと捉えて、ゲーム感覚で取り組むようにしています。
私も同じですね。基本的に得意な仕事を任せてもらっているのですが、量が多い時にはリスト化はマストですね。終わるたびに、100円ショップで買ってきた「よくできましたスタンプ」を押しているのですが、最近は隣の席の人や、発注者に押してもらって承認欲求を満たしています(笑)
ユーザー目線で考えることで唯一無二のゲームが生まれる
「PSO2」の世界観に合わせたコンテンツ制作で意識していることはありますか?
世界観に合わせたコンテンツ制作というよりは、ユーザーにどう遊んでもらうか、新しい体験としてどのような要素を盛り込むのかを最初に考えます。そしてある程度の設計が完成してから「PSO2」の世界観に合う形に調整していきます。また、我々のタイトルはキャラクタークリエイトとアクション性の高さが人気です。こういったユーザーからの人気のある要素や我々の強みをいかに伸ばすかという視点で突き詰めてきた結果、それが他社さんのタイトルとの差別化になっていると感じています。
オンラインでのチート、バグ対策で特に気をつけていることはありますか?
チートについては、通信データを受け取ってサーバー側でそのデータを処理する際には“改ざんされているもの”と考えてプログラムを書いています。
バグ対策で特に気を付けていることは、ゲームが落ちてしまうような致命的なクラッシュが起こらないようにすることです。ゲームをプレイして30分くらい遊んだところで落ちてしまったら、もうやる気になりませんよね。なので、使い方を間違えるとバグが発生するようなAPIを実装しないようにしています。
また、オンラインゲームならではの気を付けている点としてサーバー負荷があります。例えばユーザーに気持ち良い体験をしてもらおうと思うと連続攻撃を作りがちなのですが、攻撃により相手にダメージを与えると「ダメージを与えた」というパケットを受信するため、それを多くの人が同時に行うとサーバーの負荷が上がってしまいます。そのため、連続ではなく1度の攻撃で気持ち良さを感じられるように工夫を加えています。
「PSO2」のキャラクタークリエイトは、自由度がとても高いのにモデルやキャラクターのコスチュームが破綻しないのが不思議です。
モデル作成には細かなレギュレーションがあり、ルールを集約した資料がチーム内で共有されています。時々イレギュラーな問題が起こることもありますが、担当メンバーと綿密に計画を練りながら作成しています。
限られた時間やポリゴン数の中でこだわる部分と削減する部分、何か線引きはありますか?
このキャラはここが魅力なんだ!というポイントってありますよね?そういった魅力を引き出せるパーツを見極め、優先してポリゴン数を割くようにしています。
新しい発想で面白いタイトルを数多く生み出してほしい
これはすごい!と思うような学生のポートフォリオがあれば、それに共通するものは何なのか教えてください。
作品や研究内容の素晴らしさはもちろんですが、目に留まるようなこだわりが見えると非常に興味を惹かれます。
一貫したコンセプトがあったり、一番自信のある分野が目立っているであるとか。アート班の視点では、自分の「好き」や「興味」を突き詰めた作品があるとより良いかと思います。
企画の視点では、アイデアをただただ提示するのではなく、読むだけで頭の中でそのゲームをイメージできたりプレイできるものがいいですね。
私の視点では、ゲームを起動して30秒も経たないうちにスゴイ!と思わせられるような工夫があると良いと思います。また、処理速度に気を付けたのであれば、気を付けたことだけでなく具体的な数字を提示すると伝わりやすいと思いますね。
これからゲーム業界を目指す学生へエールをお願いします。
ゲームはキャラクターの視点を通じて追体験できるユニークなコンテンツで、そんなゲームを作る業界ならではのデザインの面白さがあると思います。自分の好きなことや技術を磨いて突き詰めればそれが力になりますので、自分の表現力を信じて突き進んでください!
自分が作ったゲームをユーザーと一緒に楽しめるのが私の喜びです。私たちは、C++、Unity、Unreal Engineといった、皆さんが今学ばれていることを使って仕事をしています。きっと即戦力として活躍できるようになりますので、このまま勉強を続けてもらいたいです。
私自身、ゲームが好きで様々なタイトルをプレイしますが、毎年新しい発想のゲームが数多く生まれています。ゲームをプレイするのももちろん面白いのですが、それに匹敵するくらい面白いのがゲームを作ることだと思います。日本のみならず世界中の方々からの反応をいただけて、とてもやりがいを感じられる魅力的な仕事ですよ!
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