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ここまで来ているハイテク農業を知ると「ハイテク農家」のスキルが見えてくる

農業と聞くと、どんな仕事風景を想像しますか?農家の人たちと農機具、そして広がる田畑という「アナログの風景」ではないでしょうか。もちろんこれも農村の風景なのですが、今や農業の最前線では大きな変化が起きています。

その変化の主役は、アグリテックです。アグリテックとは農業を意味する「アグリカルチャー」と「テクノロジー」を組み合わせた新しい言葉で、簡単に言うとハイテク化された近代農業のことです。

農業の世界は生産効率や人手不足が長らく問題になってきましたが、アグリテックはこうした問題を解決できるとして大いに期待されています。そして、すでに全国各地で導入が進んでいる成長分野でもあります。

ハイテク農業ってどんな農業?アグリテックでどう変わるの?最先端の農業で活躍するためのスキルは?そんな疑問にお答えしていきましょう。

 

ハイテク農業の代名詞、アグリテックとは?

農業の風景を一変させ、農業が抱えている多くの問題を解決できることが期待されているアグリテック。農業とテクノロジーが融合した言葉であることはすでに述べましたが、具体的にどんなことをしているのでしょうか。

例えば、イギリスのVegebotという収穫ロボットがあります。とてもデリケートで手作業でないと収穫が難しいとされてきたレタスの収穫を機械化できるシステムで、収穫時期を迎えたレタスを自動識別して24時間体制で収穫します。

デリケートで取り扱いが難しい農作物として、イチゴのAI自動収穫システムを開発したスイスのアグリテック企業の事例もあります。画像処理技術を使ってイチゴの成熟度を認識、食べごろになったイチゴだけを選別して自動収穫します。

その他にもドローンを使って畑の状態をチェックし、水や肥料を自動的に与えるシステムやスマホと連動して農作業をすることができるシステムなど、こうしたアグリテックが導入されている現場を見ると、「アナログの風景」とは別世界です。これがアグリテックの最前線で、こうした革命ともいえることが全世界の農業で起きているのです。

 

アグリテックの何がすごいのか

少し事例をご紹介しただけでも、アグリテックのすごい世界を実感していただけたと思います。「今や農業はここまで来ているのか」と思った方も多いことでしょう。しかし、これらはすべて現実に起きていることで今後もさらに加速することは確実です。なぜなら、アグリテックは農業だけでなく人間に欠かすことができない「食」の問題を解決できるからです。

田舎暮らしやキツい作業を嫌って農業をやりたがらない人は多いでしょう。農村から人が都会に行ってしまう人が多いことには、そんな理由もあると思います。しかし、アグリテックはコンピューターによって管理、制御された農業です。キツい作業の大半を機械化して、人間の役目はその機械の管理がほとんどです。これによって農業を志す人が増えることが考えられますし、効率が格段に高くなるので「農業は儲かる」というイメージが広がると、農業に参入する企業も増えるでしょう。地球の人口がどんどん増え続けると食糧難の不安がありますが、アグリテックはそんな問題を解決しようとしているのです。

海の上や砂漠など、これまで農地にする発想すらなかったようなところでも農業を可能にしている事例もあるので、「農業×テクノロジー」は今後世界最大の成長産業になるかもしれません。

 

アグリテック人材が求められている!

これからの時代に向けてキャリアアップを目指す人にとって、最先端農業がとても魅力的であることはお分かりいただけたと思います。しかし、成長著しい分野だけに人材が追い付いていないのが実情です。農業というと経験豊富な農家の仕事というイメージが強く、まさかITに強い人材が農業で求められているとは思っていない人が多いのかもしれません。

世界ではすでにアグリテック企業がどんどん誕生して、成長しています。そして大きな利益を上げています。世の中でこれほど成長余地が大きく、またプロの人材が求められている業界は、そんなに多くはありません。社会人としての大きな成功を目指すのであれば、アグリテックは目指すのに十分な価値があると思います。

 

アグリテックの最前線で活躍するためのスキル

農業はアナログな世界に見えるかもしれませんが、従来型の農業もきわめて理数系の世界です。そんな世界にITの風が吹き込むことで新たな可能性が広がっているので、求められているのはITに強い人材です。

生産管理システムの管理や操作、ドローンやロボットの操作技術など、これらは農業と関係がないと思われてきた技術ですが、それが今では農業を大きく変化させています。札幌デザイン&テクノロジー専門学校の「農業マネジメントテクノロジーコース」は、名前に「農業」が入っていますが、そのカリキュラムの多くはITに関連する技術の習得です。それはもちろん、これからのハイテク農業ではこうした技術が優先的に必要になるからです。

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